新しい顕微鏡技術がトポロジカル量子コンピュータの実現に道を開く可能性

量子コンピュータは、技術革新をもたらすと期待されていますが、その実現にはデコヒーレンス、すなわち環境ノイズによる量子情報の損失を克服する必要があります。トポロジカル量子コンピュータは、マヨラナモードと呼ばれる保護された状態に情報を格納することで、これを解決しようとしています。しかし、このモードをサポートできる材料の特定は非常に難しく、時には論争を呼ぶこともありました。アメリカとアイルランドの研究者たちは、スーパーカレントチップを使用した改良型走査トンネル顕微鏡（STM）を用いて、物質の内部量子状態の微妙な特徴をマッピングできるツールを開発しました。この成果は、マヨラナモードを含む材料を特定する手助けとなり、トポロジカル量子コンピュータの実現に大きな前進をもたらす可能性があります。