独研究チーム、原子の「零点運動」を世界で初めて直接観測
ドイツの物理学者らが、分子内の原子が最低量子状態で示す零点運動を初めて直接測定した。
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【ベルリン発】ドイツの物理学者チームは、分子を最低量子エネルギー状態に準備した上で、原子の零点運動を世界で初めて直接観測したと発表した。研究には「クーロン爆発イメージング」と呼ばれる手法が用いられ、原子の動きを高精度で可視化することに成功した。
従来、原子は個々に振動していると考えられていたが、今回の実験ではそうではなく、相関した運動を示すことが確認された。具体的には、原子は結合したパターンを持ち、決まった形で協調的に動いていることが明らかになった。
研究者は「この成果は量子力学的な物質理解に新たな道を開く」と述べており、将来的には分子物理学やナノテクノロジー分野への応用も期待されている。