暗号学者、NSAがポスト量子暗号のバックアップアルゴリズム廃止を推進と主張
暗号学者ダニエル・J・バーンスタイン氏が、NSAがポスト量子暗号の標準化においてバックアップアルゴリズムを排除しようとしていると告発。
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暗号学者でコンピュータサイエンス教授のダニエル・J・バーンスタイン氏は、アメリカ国家安全保障局(NSA)がNISTのポスト量子暗号(PQ)標準に影響を与えようとしていると主張している。
バーンスタイン氏はまず、ポスト量子暗号が従来の量子前暗号と組み合わせた「ハイブリッド」セキュリティの一部であることが通常であり重要だと強調する。彼によれば、2016年以降、多くのポスト量子提案が破られている事例が見られるという。
「問題の要点はこうだ。NSAとその英国の対応機関GCHQは、標準開発組織が従来暗号のECC+PQを弱体化させ、PQのみを推奨するよう働きかけている」とバーンスタイン氏は述べている。これにより、ポスト量子暗号の安全性を支えるバックアップ機能が削減される懸念がある。