小さな町からデータ拠点へ：アマゾンがオレゴン州ユマティラに与えた影響

アマゾンのデータセンター拡張により、オレゴン州ユマティラはアメリカのインフラ投資の中心地のひとつに変わった。この町には約8,000人の住民が暮らしており、住宅価格は2倍に上昇し、地方自治体の予算も2011年の700万ドルから直近の会計年度では1億4,400万ドルに増加した。

ユマティラ出身の不動産仲介業者で、かつて流通センターで12時間労働をしていたメキシコ生まれの農場労働者の娘であるイェセニア・レオン＝テヘダ氏は、今年35件の契約を締結する見込みだ。

連邦政府のデータによると、2025年前半のアメリカ国内総生産（GDP）の成長の大部分は、ソフトウェアおよび情報処理機器への投資によるものであった。ゴールドマン・サックスの推計では、2025年7月時点で全サーバーファーム容量の約72％が、全米のわずか1％の郡に集中しているという。

この地域の水力発電ダムと安価な電力が、10年以上前からAmazon Web Services（AWS）を引き付け、現在の経済的繁栄とインフラ投資の集積に繋がっている。ユマティラの変貌は、小さな町がどのようにしてデータ経済の中心地に成長できるかを示す象徴的な事例となっている。