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GoogleとIBM、実用的量子コンピュータ実現への道筋を示す

GoogleとIBMは、2030年までに100万キュービット以上の産業規模の量子コンピュータを実現できる見通しを示した。

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GoogleとIBMは、2030年までに100万キュービット以上を搭載した産業規模の量子コンピュータを開発する計画を明らかにした。この発表は、IBMが2024年6月にこれまでの設計上の課題を解決する量子コンピュータの設計図を公開したことや、Googleが2023年末にエラー訂正のスケーリングで画期的な成果を上げたことを受けたものだ。

現在の実験的な量子コンピュータは200キュービット未満にとどまっている。IBMは433キュービットのCondorチップをスケーリングする過程でクロストーク干渉に直面し、その後、Googleのサーフェスコード方式に比べて90%少ないキュービットで済む低密度パリティ検査コード(LDPCコード)を採用した。ただし、この方式は遠く離れたキュービット間の長距離接続を必要とするという課題もある。

両社の計画が実現すれば、量子コンピューティングは実験段階から産業応用段階へ大きく進展し、材料科学、暗号解読、AI研究など幅広い分野での革新が期待される。