Interlune、ヘリウム-3採掘用月面採掘機のプロトタイプを公開
シアトルのスタートアップ企業Interluneは、ヘリウム-3を採掘するための月面採掘機のフルスケールプロトタイプを公開し、未来の核融合エネルギーへの活用を目指す
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シアトルを拠点とするスタートアップ企業Interluneは、月面でヘリウム-3を採掘するための革新的な採掘機のフルスケールプロトタイプを公開した。この機械は、1時間あたり100メートルトン(約110トン)の月面土(レゴリス)を処理し、将来の核融合反応炉の燃料として期待されるヘリウム-3を採掘するよう設計されている。ヘリウム-3は地球上では非常に希少だが、月面には豊富に存在すると考えられている。
Interluneの共同創業者兼CEOであるロブ・マイヤーソン氏は5月7日の声明で、「月面で機器を運用するには、信頼性と性能の基準が新たなレベルに達する必要がある」と述べた。また、共同創業者兼最高技術責任者のゲイリー・ライ氏は、「ヘリウム-3を大量かつ高効率に採掘するために必要な高速度の掘削作業は、これまで試みられたことがなく、ましてや高い効率で行うことは前例がない」と語った。
このプロトタイプの開発は、Interluneと70年の歴史を持つ農業・産業機器メーカーVermeerとのユニークなパートナーシップによって実現した。両社は、月面での資源採掘を可能にする技術の開発を進め、将来のクリーンエネルギーや量子コンピューティングの需要に応えることを目指している。このプロジェクトは、月面資源の商業的活用に向けた重要な一歩となる。