2022年太平洋火山噴火、アラスカの地下深部構造を解明
2022年の南太平洋での大規模火山噴火により発生した大気波がアラスカにまで到達し、地殻深部を探る新たな手法の研究が進められた。
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2022年に南太平洋で発生した大規模な火山噴火が、アラスカの地下構造解明に貴重な手がかりをもたらした。噴火によって生じた大気波が地震波を伴い、アラスカにおいて地表から少なくとも5キロメートルの深さまで到達したことが明らかになった。
アラスカ大学フェアバンクス校地球物理学研究所のケン・マクファーソン氏を中心とする研究チームは、大気圧の波と地面の連動を分析することで、アラスカ上部地殻における地震波の伝播速度を測定することに成功した。この手法は通常とは異なるアプローチであり、地殻深部の性質を調べる新たな可能性を開いたとされる。
研究者たちは、この現象を利用することで、従来の地震観測では得られなかったデータを取得できると期待している。今回の成果は、アラスカだけでなく世界各地の地下構造研究にも応用できる可能性があると注目されている。