米司法省、カンボジア拠点の「豚の屠殺」詐欺から過去最大150億ドル相当のビットコインを押収
米司法省は、カンボジアの実業家チェン・ジーが関与したとされる大規模な暗号資産詐欺事件で、過去最大規模となる約150億ドル相当のビットコインを押収した。
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【ワシントン】米国司法省(DOJ)は、カンボジアを拠点とする「豚の屠殺(ピッグ・ブッチャリング)」と呼ばれる暗号資産詐欺に関連し、過去最大規模となる約150億ドル(約2兆3,000億円)相当のビットコインを押収したと発表した。
当局によると、押収された暗号資産はカンボジアの実業家チェン・ジー(別名ヴィンセント)氏が所有するウォレットに関連しており、同氏はプリンス・ホールディング・グループの創設者として知られている。チェン氏は、世界各国の被害者を偽の暗号資産投資スキームに誘い込むため、強制労働を伴う詐欺組織ネットワークを運営していたとされる。
ニューヨーク東部地区連邦検事局によれば、同事件に関する起訴状は今週火曜日、ブルックリン連邦地裁で開封された。司法省は今回の押収を「史上最大の没収措置」と位置づけている。
チェン・ジー氏は現在も逃亡中であり、米当局は引き続きその行方を追っている。米メディアCNBCは、この事件が国際的な暗号資産詐欺の深刻化を象徴する事例であると報じている。