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マスク氏のスターリンク戦略:170億ドルの周波数買収でAppleと通信大手に揺さぶり

SpaceXがEchoStarから170億ドルで周波数ライセンスを取得し、スターリンクの衛星通信強化を通じてAppleや通信大手の提携関係に影響を与える可能性がある。

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【ワシントン発】イーロン・マスク氏率いるSpaceXは、EchoStarから170億ドル(約2.6兆円)相当の周波数ライセンスを取得する契約を締結した。この取引により、同社の衛星通信ネットワーク「スターリンク(Starlink)」は、スマートフォン向けの通信品質を大幅に向上させる見込みだ。

SpaceXは今後、最大1万5000基の改良型通信衛星を打ち上げ、地上の携帯電話網と連携する新たな通信サービスを展開する計画を進めている。この動きにより、現在AST SpaceMobileと提携しているAT&TやVerizonといった米通信大手が、戦略の見直しを迫られる可能性がある。

一方、Appleはすでに衛星通信会社Globalstarとの提携を進めているが、社内ではその判断に対する懸念も高まっていると報じられており、マスク氏の新たな一手はAppleにとっても再考を促す材料となりそうだ。

アナリストは、今回の周波数取引が単なる通信強化にとどまらず、モバイル業界全体の提携構造を揺るがす可能性があると指摘している。SpaceXはスターリンクの事業拡大を通じて、地上と宇宙を融合した次世代通信ネットワークの主導権を握ろうとしている。