硫化水素で超伝導ギャップが直接観測される
ドイツの研究チームが硫化水素材料で初めて超伝導ギャップを直接観測し、超伝導の決定的証拠とフォノンによる電子ペアリングを確認。
最新の更新
ドイツの研究者たちが、硫化水素材料において超伝導ギャップを初めて直接観測したと発表した。この新たな発見は、硫化水素における超伝導の「決定的証拠」となるもので、超伝導を引き起こす電子のペアリングがフォノン(格子振動)によって媒介されていることを裏付けている。
超伝導体は、電気抵抗ゼロで電流を流すことができる材料だ。多くの材料は、特定の転移温度(Tc)以下に冷却されるとこの特性を示すが、その温度は通常非常に低い。例えば、最初に発見された超伝導体である固体水銀のTcは4.2K(ケルビン)である。そのため、より高い温度、理想的には室温で動作する超伝導体は非常に求められており、室温超伝導が実現すれば、発電機や送電線の効率が劇的に向上する可能性がある。
今回の研究は、硫化水素を用いた実験を通じて、超伝導のメカニズムをより深く理解する一歩となる。研究チームは、この材料が超伝導状態にあることを直接示すギャップを観測し、その背後にある物理的プロセスを解明した。この成果は、室温超伝導の実現に向けた研究に新たな光を投じるもので、今後の進展が注目されている。
好きかもしれない
- Zendo、AIでデータセンターのエネルギー効率を革新する175万ポンドを調達
- Google Keepのウェブアプリにテキスト装飾機能が追加
- Samsung、Galaxy S25向けにOne UI 8(Android 16)の安定版配信を開始
- Appleのリーク情報、次期低価格iPadにA18チップ搭載を確認
- フランスのリヨン市、技術的主権を求めてマイクロソフトを排除
- Google DeepMind、融合スタートアップCFSと提携しAIで融合エネルギーの加速を目指す
- バーンアウトとイーロン・マスクの政治活動がxAIおよびテスラの幹部離脱を引き起こす
- NASA、NG-23でゼロボイルオフ実験を実施:加圧下での極低温燃料冷却を目指す